G.W.の仕事のご褒美に行った、初北陸、初能登
前回のブログに引き続き、二日目。
まずは一日目の夕方行った、和田の千枚田、前回載せるの忘れてたので・・・
小さい田んぼはこれでご飯茶碗何杯分??みたいな程のものもあり、この全部で1,004枚の田を130件以上の農家さんが協力しあって維持しています。
この日本の原風景とも言える、とっても綺麗な景観を維持するためには計り知れない努力があります。
機械を使って田植えができるように段を整備してしまうこともできるけれど、それをしないで、一つ一つの田んぼを守っている、千枚田
ぶらっと旅に来て、素敵な景色に出会うことはあるけれど、この千枚田の素敵な景観の裏にはそんな弛みない努力があるのだと思うと、とても複雑な気持ちになるとともに、感謝の念がこみ上げてきます
二日目、朝からさらに能登半島を先端に向かって進み、製塩で有名な地域に行ってきました。
訪ねたのは塩の駅 輪島塩。
この砂でできた塩田に組み上げた海水を巻き、天日干しにし、集めた砂をろ過し、海水の濃度をさらに高めた「かん水」を作ります。
そしてそのかん水を釜で煮て塩が結晶してくるのだそうです
その行程から、揚げ浜塩と呼ばれています。
ということを教えてくださったのはその塩田で働く、浜士さん。
日々、重たい海水を汲み上げ、筒のようなものに海水を入れて砂の上に均一に巻く、それはそれは卓越した技術でした。
今はその効率の悪さからここを合わせて計4件の塩田しか残っていないそうで、浜士さんたちのまさに汗と努力の結晶とも言えるお塩です
これは、一番最初にできる、塩の花 (フルール・ド・セル)。
本当はお守り袋に入れて販売していたものですが、塩の駅の社長さんとお話しているうちに、なんと、お分けいただける!!という話に
フレンチの世界では、これを砕いたものを食卓に小さな器で置き、プラスαで使いたいときに使う、とっても貴重なものなのです
使っちゃうのもったいないけれど、お塩だから一気にたくさん使うわけではないし、美味しいお魚とオリーブオイルでも手に入れて、食べたいなと思っています
そして、お昼は輪島の中心にもどり、阿づま寿しさんにて能登丼をいただきました~
能登丼とは能登の食材を使ったおどんぶりで、奥能登の限られた店舗で提供されています。
以下、うぇうかむ奥能登より引用。
能登丼の定義
【食 材】
奥能登産のコシヒカリ(米)を使用しています。
奥能登の水を使用しています。
メイン食材に地場でとれた旬の魚介類 、能登で育まれた肉類・野菜又は地元産の伝統保存食を使用しています。【食 器】
能登産の器を使用しています。
能登産の箸を使用しています。
箸はお客様にプレゼントいたします。【調 理】
健康、長寿、ヘルシーにこだわっています。(塩分控えめ、動物性油を使わない、もしくは少量使用)
オリジナリティ(奥能登らしい、店独特のもの)あふれる丼です。
奥能登地域内で調理し、提供いたします。
とっても新鮮なお魚で、味と歯ごたえの印象が濃いお魚ばかりでした
そして輪島塗の器でいただくおどんぶりはさらにテンションも上がります
その後、半島を少しもどり、永平寺に並ぶ曹洞宗の大本山、総持寺祖院へ
ちょうど、お釈迦様のお誕生日、お花祭りの日でした
実は、ここへ来たのは、坐禅体験をするため
修行僧がご案内します と言われ現れた修行僧は・・・
なんとドイツ人❢❢でした
この旅トップクラスの衝撃でした(笑)
ドイツ人とは何かとご縁のある私ですが、まさかここに来てドイツ人から禅のこころを説かれるとは!!
とはいえ、日本仏教や文化についてはエキスパートで、今後もすでに山形のお寺さんと養子縁組されていて、ここでの修行を終えたら山形のお寺の跡取りとなるのだそうです。
とても流暢な日本語で静かに語られる禅のこころはすっとカラダに入ってくるものでした
約20分に及ぶ禅は後半、眠くなり、だんだんときつくなりましたが、よくテレビで見る、肩を棒でバシッと叩かれることもなく、なんとか終えることができました(笑)
お坊さんたちはこの禅を毎日三回、それぞれ45分から50分ずつするそうで、ただただ忍耐の修行なのだなと実感
ココロも浄われたところで、琴ヶ浜の鳴かなかった鳴き砂や絶景ヤセの断崖を経て、一路金沢へ
海のどまんなかに沈む夕日はとても綺麗で、太平洋側出身の私にとっては新鮮
そして、やはり西側だけあって、とても日が長い!!
金沢では憧れ、夕暮れ時のひがし茶屋街をぶらぶら
この時間はのれんもかかってなくて、一見さんお断りな感じでひっそり
そして片町では最後のお夕飯です
やっぱりここでもお魚三昧
なんと、ここでは私の祖母の出身地、茨城県結城市で古くから使われている簾麩(すだれぶ)が煮物で登場
結城では胡麻和えが冠婚葬祭のシーンで登場しますが、簾麩が入った治部煮はコチラでも伝統料理なんだとか。
北陸の金沢と、茨城結城でそれぞれ珍しい、簾麩が使われているなんて、それぞれ、金沢では生麩、結城では塩を加え、天日干しにした乾燥麩が使われているなどの相違点もあるようですが、どこでどのように発祥し、変化し、広がったのか、食文化の伝播て本当に興味深い
今回の能登への旅で強く強く感じたのは、行く先々で出逢った能登人が、「自分のところの商売のため」だけではなく、能登の観光のため外から来た旅人のために心から能登を楽しんでもらいたいと思っているということでした。
輪島の商店街のおばちゃんたち、塩の駅の売店にいた社長さんとスタッフさん、そして浜士さん、総持寺で出逢ったドイツ出身現在能登人のお坊さん、それぞれの場所で働く能登人がそれぞれに能登を愛し、また、本当によく知っている。
だからこそ、自信を持ってお客さんに紹介できる。
そこからは能登人の心からのおもてなし精神を感じました。
そんなふうにして出逢った方々は名前こそ知らないし、写真こそ撮るのを忘れてしまったけれど、能登の風景の中に息づいているし、この旅を思い起こすと同時に思い出される記憶となる気がします
そして、またその方たちに会いに行きたい、そんなふうに思えるのです
旅をすると、それぞれの地域にはそこに息づく人がいる。
それをすごく感じた今回の旅行となりました。
私も嬬恋に観光に来た方が訪れる場所に働くものとして、そんな人々の印象に何気なく残る、そんな存在でありたいと思うのでした
yucco
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