まずは対話するところから。

こんにちは。食事家の瀬尾裕樹子(@yukikoseno)です。

東京のメディア界隈でも、“コミュニティ”という言葉をよく聞くようになって数年。

今ではWEBマガジンでもありコミュニティとしても機能している「ビール女子」というメディアを立ち上げたこともあり、企業の担当者さんから「コミュニティ作りたいんです」というような相談を受けることが度々ありました。

わたし自身、まだまだそのノウハウを体系化できていなかったとはいえ、それぞれのご依頼にはその都度、そのとき持てる経験と知識を振り絞って応えてきたつもりだけれども…

いくつかのご相談に乗ったり実際にプロジェクトに取り組んできて、今、思うのは、コミュニティってつくるものではないと思いはじめています。

コミュニケーション、つまり“対話”の結果生まれる塊のようなもので、コミュニティをつくることを目的としてつくられたコミュニティはとっても儚い。

例えば一つの商品を使うペルソナを描いていて、そのターゲットとなりうるひとたちをコミュニティ化したい、というのはよくある話なのだけれど、昨今、コミュニティが面白いのって、「同じベクトルを持った人たちが集い、何かを一緒に創ること」にあるのではないかと思っています。

だから、何かを作った上で、そこに集まる人をコミュニティとして囲い込もうとしても、もう遅い。

なかなかインセンティブがなければ継続的な参加を促すのは難しいものの、でもそれは何かの餌を吊るしてそこに群がった人たちでしかないのです。

ビール女子立ち上げから間も無くしてはじめたFacebookグループ「ビール女子部」は、ビール女子編集部が積極的に運営していたものではなかったにも関わらず気がつけば少しずつ成長し、メンバーはどんどん自身の飲んだビールのレポートを投稿したり、各地域での“ビール女子会”を主催したりと自走していきました(現在はビール女子編集部の譲渡とともに運営主体が変更され、プライベートコミュニティとなっている)。

インスタグラムでの“#ビール女子部”もすでに何千件と投稿が上がるコミュニティへと成長しています。

EATLABは、食を軸に豊かなコミュニケーションを育める場を築きたいと思うとともに、そこに食文化への共通の興味のもと長く続くコミュニティが生まれたららそれはとっても幸せなことだなあと思っているのですが、長く関わっていたいコミュニティって何だろう。

日々、そんなことを考えながら活動しています。

今日はなんだかただのぼやきみたいになっちゃいましたが、この辺で。

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