サイエンスを超える伝統

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久しぶりのブログ更新となりました。
中々書きたいことがまとまらないなーと思っていたのだけど、久々に背中から首筋のあたりがゾワゾワっとするような震える体験をしてきたもので。

先日、全国でもごくわずかな地域でしか扱うことが許されていない、「ふぐのこ」と呼ばれるフグの卵巣のぬか漬けや粕漬けをつくっているお蔵、任孫(とうまご)さんの見学に行ってきたときのこと。

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江戸時代からここにある蔵をそのまま使い、フグの卵巣をはじめフグそのものやサバ、イワシなど様々な魚の漬物をつくる。

数百年の昔から住み着く、無数の菌の空気感たるや。

とともに、なんともいえない、菌たちとともに自分もそこにある感じ。もやしもんの主人公のように菌そのものの形は見えないのだけれど、そういった本当にたくさんの菌に囲まれているゾワゾワ感は、なんとも心震わされる瞬間でした。

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テトロドトキシンという猛毒を持つフグの卵巣に関しては塩漬け3年、さらにその後、ぬか漬けや粕漬けにして2年、通算5年もの歳月をかけてつくるのだから、気が遠くなるような作業です。

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20160922-165943.jpg この綱も先人たちから受け継いだ大事な知恵。
樽の縁に回して蓋の密閉性をあげたり、樽内のフィルタリングにひと役買うのだとか。

ほんとか、否や。

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丸太の上でダンダンと包丁を振り下ろすおばちゃん。

 

フグの卵巣については、この伝統を守るため、全国でも数少ない取り扱いの認められた地域がこの白山市美川でしたが、最近ではこのひと樽数万もかかる検査を経て解毒を確認してやっと市場にだせるのだとか。

とはいえ、まだまだ科学の力をもってしてもその解毒機構は完全に解明されていないらしい「ふぐのこ」。

このプラットフォーム化できない未知の世界、メディアアート的な何かが食べるひとの興味を惹きつけてやみません。今回はじめて行ったけど、あらためてまだまだ奥深い、北陸の発酵文化。引き続き追いかけていきたいと思います。

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